フルタイム勤務では、時間的にも体力的にも育児・介護と仕事の両立は難しく、それを理由に離職せざるをえない人も少なくありません。そうした現状を打破するために施行されたのが、「育児・介護休業法」です。育児・介護休業法とは、育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律で、仕事と育児・介護の両立支援を目指して制定されました。2010年6月30日には改定育児・介護休業法が施行され、2012年7月1日からは常時100人以下の労働者を雇用する中小企業にも適用されることが決まっています。とはいえ、「家事や育児、介護は女性の仕事」という性別による役割分担意識が社会的に抜けきれないこと、育児や介護を理由に長期休業しにくい企業風土、昇給・昇進に影響するのではないかという働く側の不安などが影響して、育児・介護休業は十分に進んでいるとは言い難いのが現状です。ですが少子化時代が進む中、社会人としてキャリアを積み、スキルアップした人材を、育児・介護を理由に離職させることは、企業にとっても大きな損失なはずです。ワーク・ライフバランスへの支援という観点でも、安心して育児・介護休業できる環境を、企業側が整備していく必要があります。育児・介護休業する労働者を有する企業には、両立支援レベルアップ助成金などの制度もあります。労働者は育児・介護休業法で認められている権利をしっかり把握する、事業主は育児・介護に取り組む労働者を支援するためにも環境整備に必要な助成金を積極的に活用するなど、仕事と育児・介護の両立を促進していくべきでしょう。